『朽ちるインフラ 忍び寄るもうひとつの危機』 根本祐二 著
- 作者: 根本祐二
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞出版社
- 発売日: 2011/05/25
- メディア: 単行本
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【所感】
・仕事で読まないといけなくて購入。義務感が入口だったけど、なかなかの一冊。一気に、3時間ほどで読了。
・経営系の本を読んでる人なら、業界が違うだけの話な印象か。
・課題について、数字を伴って、提示してるだけでなく、その解についての提案まであって、その現場で闘ってる人が書いてる感じ。
・プロローグとエピローグが、小説仕立てなのが、なかなかグッド。
・この国は、人も高齢化なら、社会資本も高齢化してて、で、制度とか志向とかも高齢化してて動けなく、結果、対策はほとんど打ててなくて、どーする?こーしよー!という話。
・経営改革の流れだと、固定資産の大きい会社とかで、市場環境に合わない製品しか作ってなくて、で、収入は減ってきてるのに、生産設備も老朽化してて、でも、管理会計が杜撰だから、多額っぽいけど、それがどんくらいかわからなくて、さらに、借金は、結構限界までしてて、あー、どーする?!で、早急に、BS側をなんとかしないとはじまりませんよね、みたいな話。この次か、これと平行して、PL側の話、があるっと。
【目次】
第1章 崩壊寸前の社会資本
第2章 莫大な額にのぼる更新投資
第3章 各自治体の更新投資をどう計算するか
第4章 各自治体の老朽化対策の実践例
1.<東京都狛江市> 対策を優先すべき施設を選別
2.<神奈川県藤沢市> 公共施設マネジメント白書の絶大な効果
3.<神奈川県秦野市> 公共施設再配置の原理を提示
4.<埼玉県宮代町> 公共施設の統廃合を具体的に検討
5.全国の自治体の老朽化度を比較する
第5章 崩壊させない知恵
1.バランスシート改革の必要性を認識する
→ BS圧縮 = 資産の減少・負債の増加・純資産(収入)の増加
2.資産の圧縮① 施設仕分け(統廃合)
3.資産の圧縮② 公共施設の多機能化
4.資産の圧縮③ インフラ・マネジメント
5.資産の圧縮④ 長寿命化の方策
6.資産の圧縮⑤ 広域連携のメリット
7.資産の圧縮⑥ 不動産の有効活用
8.負債の圧縮① 規律ある資金調達
9.PPP
補論 震災復興及び防災のための提案
第6章 どのように対策を進めるか
1.客観的な情報の把握
2.一元的なマネジメント体制の構築
3.PDCAサイクルと第三者委員会の設置
4.情報公開と市民参加
5.民間提案を活かす
6.全体最適の観点からの「選択と集中」