『ウェブで学ぶ オープンエデュケーションと知の革命』   梅田望夫・飯吉透 著

ウェブで学ぶ ――オープンエデュケーションと知の革命 (ちくま新書)

ウェブで学ぶ ――オープンエデュケーションと知の革命 (ちくま新書)


【所感】
・2010年の本。早4年前。4年前には、本になるくらいオープンエデュケーションが萌芽してきてた、とは、ビックリ。時期が早いだけに、既存教育機関の取り組みの状況と、課題や今後の論点、といった内容。具体的に取り組んでるのがアメリカの大学が多いのもあって、大学教育、が本書の大きな軸になってる。今だと、また、ちょっと変わってきてるかも。

・自分に知見がない領域だけに、梅田本の中では、ちょっと概念的というか具体性にかけたというか、いつもの梅田本にある腹落感が小さかったかも。逆にいうと、一通り梅田本を読んできたから、梅田論自体に目新しさがなくなってきた、ということかも。

・教育分野って、ほかのネット・コンテンツと違って、既存システムが強固、という反面、大勢が無料で教育を受けれるようにしたいって大勢が思ってる点が、面白いかも。

・でも、システムとして確立するには、コストをいかにかけないか、とか、コスト分の収益がないと続けられないよね、とかが課題か。

・一方で、教育を受ける側のメリットもまた興味深い。既存システムでは、今まで受けられなかった教育が受けられたり、その効果やコストが大きく違うとか。直観的には、学生側の理解というか学びが、根本的に違う次元というか、レベル感というよりも質が違う期待あり。


   
【目次】

1章 ウェブ進化が人生を増幅する(梅田)
2章 オープンエデュケーションの現在(飯吉)
3章 進化と発展の原動力
4章 学びと教えを分解する
5章 オープンエデュケーションと日本人、そして未来へ