『琉球の風』 陳舜臣 著
- 作者: 陳舜臣
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【所感】
・「沖縄の歴史と旅」に引き続き、沖縄x陳舜臣モノ。これも同様に、沖縄プールサイド読書用。
・いやー、面白かった。なんというか、満州モノに惹かれてるのと似た部分もあるし、沖縄が舞台というのもあるし、弱小国の悲哀とか知恵というのもあるし。日本側は、知った有名人も多いし。
・満州モノという点では、大きな時代の波、と、異文化との接点、みたいなところか。考えたことなかったけど、この頃の沖縄って、海があって、国境は明確じゃないし、入国審査も無いわけで、、行ったり来たりが、当然、あったわけで、その中で、いろんな事が混ざっていく。
・沖縄モノは、なんか、それだけで惹かれる。
・人口も少ないし、大国に囲まれてるし、本作だと戦争も100年だかしてなくて、帯刀の習慣もなくて、そんな国が、プライドと実利を守るため、知恵を使って、大国に挑んでいく、まー、ドラマになる舞台。
・小説なんで、どこまで事実か不明なれど、当時の琉球問題において、家康って、ほんとに、こんなに細かくタイムリーに知ってたのかな。知ってたとすれば、凄い。凄いというのは、情報処理力とか判断力とか構想力とかだけでなくて、そういった情報を入手するネットワークを作れたこと、もてたこと、が。ネットも電話も無い時代なのに。今日の巨大組織の長って、情報処理力も弱いだろうけど、こういった仕組みみたいなものへの感度、引くそう。まー、家康の格が違う、と言ってしまえば、それまでか。
・NHKが、1993年に大河ドラマでやってくれてたようで、当時は、見てなかったのだけど、今、凄く、見てみたい。NHKアーカイブスにあるらしいのだけど、ネットで配信、してくれないかな。レンタルDVDとか出てないかな。