『使う力 知識とスキルを結果につなげる』   御立尚資 著

使う力 知識とスキルを結果につなげる (PHPビジネス新書)

使う力 知識とスキルを結果につなげる (PHPビジネス新書)


【所感】
・著者の「戦略『脳』を鍛える」が、結構、面白かったので、手にしてみた一冊。
 
・”使う力”って何?と、魔法みたいなもんか?と思いつつ読んでみたら、ビジネスマンの基礎的なスキルの話だった。サッカー選手が、最先端の戦術を理解・駆使しても、足が遅いとか、長い距離が走れないとか、それこそ、病弱とか、それじゃー、一流の選手にはなれませんよね、といった感じ。そういったスキルを、因数分解の上、いかに日常業務の中で、身につけていくか、みたいな、そんなお話。
 
・せっかくなら、こういったスキルの個人の中での、一貫性とバランス、組織の中での、一貫性とバランスについても、著者の意見、聞きたかったところ。こういったスキルを全部、ハイレベルで持てる人って、そうそういないわけで、こういったスキルをハイレベルに持つ人って、こういった本、読まないだろうし。。。


 
【使う力】

・ビジネスリーダーの基本4要件
     1 人間力 2 業界・社内常識 3 経営知識 4 「使う力」
 
・定義1 到達目標としての「使う力」
      1.情報を加工・統合し、意思決定する力 → 企画力 + (意思決定における)人間力
          企画力 = 課題設定力 x 情報収集力 x 分析力 x 創造力 x 統合力
      2.人と組織を動かし、結果を出す力 
         → モチベーション喚起力(自由) x 規律徹底力(規律) x 仕組み構築力
 
・定義2 入り口としての「使う力」
      1.「頭の使い方」系のスキル
          「ベーシックスキル」 → 「構造化」系のスキル:ロジカルシンキング・図解の技術・モデル構築
          「応用スキル」    → 「創造力」系のスキル:定量化・グラフ発想・クリエイティブシンキング
      2.「心の使い方」系のスキル
          「ベーシックスキル」 → プレゼンテーション・ファシリテーションネゴシエーション
          「応用スキル」    → アクティブリスニング・コーチン
 
・定義3 入り口としての「使う力」を、到達目標としての「使う力」に、実践を通じて結びつけるのが、日常の仕事の中での「使う力」
          「企画」の中で使う力を伸ばす
          「会議」と「コミュニケーション」の中で使う力を伸ばす


 
【目次】

     第1章 ビジネスリーダーの基本要件
     第2章 「使う力」とは何か
            1 わかったようでわからない「使う力」
            2 目指すべき目標から「使う力」を考える
            3 入り口となるスキル群から「使う力」を考える
     第3章 企画という仕事と「使う力」
            1 仕事はすべてが「企画」である
            2 「企画力」を構成する5つの要素
            3 企画力「5つの力」を鍛える
     第4章 人を動かすコミュニケーションと「使う力」 − 戦略的コミュニケーション術・会議術
            1 コミュニケーションの基本は「意見の結晶化」
            2 相手を動かし、行動に移してもらうための「使う力」
            3 会議での「使う力」の鍛え方
     第5章 「楽しむ」ビジネスライフのすすめ
            1 「楽しむ」ことが成果につながるこれだけの理由
            2 「勉強」を楽しむための私の方法
            3 これからリーダーになっていきたい人へ