『私塾のすすめ − ここから創造が生まれる』   斉藤孝・梅田望夫 著

私塾のすすめ ─ここから創造が生まれる (ちくま新書)

私塾のすすめ ─ここから創造が生まれる (ちくま新書)


【所感】
・梅田シリーズ6本目。2008年5月の本。梅田氏と斉藤氏の対談本。テーマとしては、「ウェブ時代をゆく」の対談版といった趣。斉藤氏との対談ということで、タイトル通り、学びとか教育に重点。「ウェブ時代をゆく」を学び・教育で切ってみました、という感じか。「ウェブ時代をゆく」を読んでから本書を読んだ方がベターな内容。
 
・お二人は、異なるバックグランドなんだけど、なんというか、似てるというか、良い感じの対談本。良い感じに違うというか。学びに対する姿勢みたいなところか、もっと良い何かを求めてるところか、歳が近いからか、経済的に自立してるからか。。。「ウェブ時代をゆく」が合わない人には、本書も合わないかも。


 
【目次】

    はじめに − 志をデザインする 斉藤孝
 
    第1章 志向性の共同体
          明治と現代
          ロールモデル思考=あこがれる力
          ロールモデルを消費する
          「自分探し」への違和感
          「けものみち」には直感が大事
          二十年前にもしブログがあれば・・・
          「志向性の共同体」と創造
          ネットの中で「あこがれのベクトル」を見つける
          「空気」をつくるのがリーダーの役目
 
    第2章 「あこがれ」と「習熟」
          機能不全に陥った教育
          上を伸ばすか、全体の底上げをはかるか
          祝祭的な学び体験を重視する
          「あこがれ」と「習熟」
          コンサートツアーかアルバムづくりか
          ブログ執筆と出版
          万単位の人からの喝采体験
          オリジナリティ重視か定着重視か
          ネットは私塾
          全日本国民に対してか十人に対してか
 
    第3章 「ノー」と言われたくない日本人
          「寒中水泳」ではもぐってしまったほうが楽
          「組織に与えているもの」と「組織から与えられているもの」
          量をこなすことをおそれない
          打席にどんどん立てばいい
          自分のなかに「私淑する人」をつくる
          「好きな仕事」でないとサバイバルできない
          メンタル面での自己浄化装置をもつ
          「心で読む読書」、心の糧になる言葉をもつ
 
    第4章 幸福の条件
          生活が作品
          「いかに生くべきか」を考えることは無駄か?
          大陸的タイムスパン
          やらないことを決める
          優先順位のつけかた
          「ウェブの細道」
          「How are you?」はなぜいつも「Fine」か

    おわりに − 私塾による戦い 梅田望夫