『日本経済に関する7年間の疑問』   村上龍 著


 
【所感】
・1999年から2006年までのJMMのメルマガを再構成した一冊。
 
・日本経済がその主たるテーマで、それぞれのテーマでも納得感の強い疑問提起というか前提の確認が素敵ではあるけれど、行き着くところが、コミュニケーション不全というのが、なんか目から鱗というか新鮮。でも、その通りだなぁ、とも思う次第。
 
・個別テーマについての疑問提起だけで、凄いなぁ、とか、新しいなぁ、と感じることや、疑問提起を集めて本になってしまうあたり、この何十年もの間に、当たり前になってしまった特殊なことが多いというか、何十年の間に強固になってしまった、ということか。たった何十年なのに。団塊の世代は、どっぷり浸かりきってる何十年だけど。海外生活経験とかが無い団塊の世代の人には、辛いだろーなぁ。
 
・とりあえず、本書を読んでからは、「国民」と一括りにして語る人は信用しない事にした。この一括りを、具体的に、丁寧に分けてくれてるのが、ちきりんな気もする。


  
【目次】

     「景気」と「経済」

     雇用と職業

     小泉政権構造改革

     変化と格差

     アメリカと国益

     北朝鮮をめぐって

     マスメディアと質問