『愚者と愚者』   打海文三 著


【所感】
「裸者と裸者」の続きが気になって、速攻、手に取ってみた。直感的には、「裸者と裸者」の方が、なんか衝撃的で、読む時間も、あっと言う間だった。
 
ジェンダーとか民族とかが、争いの境界になってるのが、その原因か。ジェンダーとか民族とかを日々考える場面が無いから、か。とはいえ、ニュースで、欧米の移民に対する排斥運動とか、同性愛への反対デモとかを見ると、そこが争点になって、日本で戦争が起きることもあり得るかも、とは思う。
  
・混乱期とかカオスの中で、生き抜くとか、新しい秩序をもたらす、って、例えば、こういう事なのか、っと、カイトや椿子から教えられた読後感。前者は、生きることに対する姿勢と言うか、パワーと言うか、今の日本だと感じる場面が少ないエネルギーみないな何かをそこに感じる。で、そのエネルギーというのは、ネガティブなものが源のキャラクターではなくて、もっと天真爛漫というか、所与として良い意味で諦めてるところが源というか、そんなのが強いんだろーな、っと。
 
・戦国時代とか、明治初期とか、二次大戦終戦直後とか、そこで成り上がった人達って、こんな感じだったのかも。信長のイメージと椿子のイメージって、ちょっとかぶるな。