『龍馬暗殺の謎 諸説を徹底検証』 木村幸比古 著
- 作者: 木村幸比古
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2007/03/16
- メディア: 新書
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【所感】
・ざっくり2時間くらい。新書なら、2時間で読めるペースになってきた。
・龍馬暗殺の謎について、諸説、っつっても、メジャー3説を比較した上で、まー、断言はしてなかったと思うけど、見廻組説が有力と著者が考えてるのか、その深堀がメイン。もしかしたら、有力とされている見廻組説を深堀することで、その説の弱さを表現し、その他の説の有力性を語っているのかも。
・史実を丹念に検証するという形式だが、こういった謎物は、小説仕立てが面白いように思う。それぞれの説について、小説仕立て(文ではなく動画でも○)で、背景や登場人物を表現して、その上で、更なる疑問や無理があるところ、事実と反する事項などの分析があると、是非、読んでみたい。そーいう意味では、歴史家x作家or漫画家という原作作りは、もっとやって欲しいところ。
【龍馬暗殺についての疑問】
史実をちゃんと研究したわけではなく、フィクションが含まれてる「竜馬がゆく」と「おーい!龍馬」の記憶で覚えてる疑問は、
・得したのは、誰か?
これは、本書にも、それぞれの説の中で説明があったけど、いま少し具体的に、網羅的に、警察の捜査会議な感じで纏められてるものがみてみたい。ちょっとでも、得があったと思われる人のリスト、とか。狭義の得だけでなく、怨恨とかも入れてあると、尚良し。
・なんで、暗殺なのか?
一番の疑問は、やっぱ、これ。暗殺自体が暗殺なのも疑問だし、その後に記録が残っていないのも疑問。
幕吏に追われたことがある龍馬を暗殺ってのが、しかも、公の機関の見廻組が業務として行ったというなら、尚更。御用!って、大勢でやりゃーいいのに、暗殺?不思議。
幕末の頃、大勢が暗殺されているけど、そのほとんどは、犯人が判明してるような印象があって、それって、手紙だったりの記録がどっかに残っているからで、こんだけの大物の龍馬について、その記録が無いというのが不思議。
【目次】
第1章 維新への道
第2章 龍馬暗殺事件の謎
新撰組説の謎
薩摩藩陰謀説の謎
見廻組説の謎
諸説の謎第3章 見廻組異聞