『新規事業がうまくいかない理由 「プロ」が教える成功法則』 坂本桂一 著
- 作者: 坂本桂一
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2008/08/29
- メディア: 単行本
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【所感】
・ざっくり2時間くらい。
・企業内起業としての新規事業開発を扱った入門書。マニュアルとかではない。著者によると、そーいう本は、今後のテーマだとか。出たら、読んでみるかな。
・破壊的イノベーションシリーズを読んだ後だけに、そのサマリー的な感じで、すっと入ってきた。破壊的イノベーションシリーズと違うのは、扱う対象が、破壊的イノベーションか新規事業か、という点か。
・うちの経営陣にも読んでもらって、いろんな事に気付いてもらいたいところ。でも、たぶん、こんくらいわかってる!って言われちゃうんだろうなぁ。
・事例については、なぜ、この4件なのかは、不明。身近だったからかな。無いよりは、読者がイメージをつかむためにも、あった方がよいとは思う。ってーか、入門書とか導入書という位置づけなら、小説仕立てにしといた方が、臨場感とか起業家精神的な雰囲気とかが出て良かったのではないか、とも思った次第。
【新規事業がうまくいかない理由】
筆者によると、既に確立されている既存事業の維持や拡大と、事業の立ち上げ=起業は、ベストのやり方や考え方が異なることがその理由、とのこと。
なので、まずは、その違いに気付き、理解することがある、っと。
次が実践なれど、ここがまた、山らしい。なぜなら、大概の企業には、経営陣まで含めて起業経験者がおらず、その違いを体験している人がいないこと、らしい。で、経験がないと最も困るのは、閉塞感への耐性=打破への踏ん張り、ということらしい。
【目次】
第1章 新規事業従事者の陥りがちな5つの罠
1 全方位にまんべんなく労力をかける
2 考えずに調べる
3 すぐに閉塞感に襲われる
4 過去の経験のなかに課題解決の方法を探す
5 リソースがないという嘘に縛られている
第2章 会社側が陥りがちな7つの罠
1 成功が前提となっている
2 撤退の際のルールが明確になっていない
3 目的や意味が違う新規事業を一般化しようとする
4 意思決定に多くの人がかかわり過ぎる
5 既存事業のルールや評価基準を適用する
6 メンバーに二軍を投入する
7 はじめれば何とかなるだろうと思っている
第3章 新規事業を立ち上げる
1 目的を決める
(1)本業の重心移動
(2)本業の周辺を強化する
(3)未来を担うビジネスにシフトする
(4)他社をキャッチアップする
(5)衰退しつつある本業を補う
(6)自社の付加価値を増す
(7)新しい事業の種を発見する
(8)本体企業の事情
2 何をやるかを決める
3 ビジネスプランの策定
4 ビジネスの決定
(1) 何のために自社が新規ビジネスに進出するのか、その目的に合致している
(2) 自社にあったビジネスか
(3) そのビジネスをスタートするリソースが社内外で調達できるか
(4) 失敗しても本業の屋台骨までは傾かないか
(5) 本業の手助けになるだけの成長スピードがあるか
(6) 進出しているマーケットは成長しているか
(7) 参入障壁が低すぎないか
(8) 付加価値の高いビジネスか
(9) 誇りをもってできるビジネスか
(10) 全員が「炎の集団」でなくても成功できるか
5 成功率を上げる
6 利益を本体に還元する
7 新規事業の切り出し