『戦略「脳」を鍛える』 御立尚資 著
- 作者: 御立尚資
- 出版社/メーカー: 東洋経済新報社
- 発売日: 2003/11/14
- メディア: 単行本
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【所感】
・2時間くらいで読了。ややこしそうなテーマのくせに、非常に読みやすい一冊。
・会社にBCGの人がインタビューに来てて、置いてってくれたとかで、頂戴しました。
・戦略論とかマーケティングとかを一通り学んだ人、用語は一通り説明できるけど、なんか実践に繋がらない、とかで悩んでいる人とかが読むと、!という感じか。このレンズの部分は、結構、対応できる人、いるように思うけど、スピードの部分に対応できる人が、少ないんだろうなぁ。それなりのCPU、しかも、左脳も右脳も、を持っていないと、回転数あがらないし。コンサルタントで有名な人が、東大出身ばっかりというのも、そーいうことなのかもしれない。今頃、納得。
・本書で言うインサイトを生み出す手法の一つが、デザイン思考ってことかしらん。フォーカスレンズあたり、チームでのインサイトあたりは、特に近しい印象。
【ユニークな戦略】
ユニークな戦略 = 定石 + インサイト
= 定石 + (スピード + レンズ)
= 戦略のエッセンス
+ (パターン認識 + グラフ発想) x シャドウボクシング
+ (拡散レンズ + フォーカスレンズ + ヒネリレンズ)
【目次】
第1章 インサイトが戦略に命を吹き込む
1 「ユニークさ」が勝てる戦略のカギ
2 戦略論プラスアルファを生み出す技=インサイト
第2章 思考の「スピード」を上げる
1 論理的思考の積み上げは時間がかかる
2 スピードは「(パターン認識+グラフ発想)xシャドウボクシング」
3 戦略論のエッセンスでパターン認識する
(1)コスト系:スケールカーブ/経験曲線/コストビヘイビア
(2)顧客系:セグメンテーション/スイッチングコスト/ロイヤリティ・ブランド
(3)構造系:V字カーブ/アドバンテージ・マトリクス/デコンストラクション
(4)競争パターン系:先行利得/先制攻撃
(5)組織能力系:タイムベース競争/組織学習・ナレッジマネジメント
4 グラフ発想でスピードシミュレーションする
右脳を使って事象をとらえる
グラフ発想と「図で考える」の違い
グラフ発想とパターン認識を結びつける
「脱平均」の意識でグラフをながめる
5 シャドウボクシングを行う−右脳と左脳のコラボレーション
第3章 3種類のレンズで発想力を身につける
1 3種類のレンズで事象を見る
2 視野を広げる”拡散”レンズ
(1)ホワイトスペースを活用する
(2)バリューチェーンを広げる
(3)進化論=長い時間軸で考える
3 狭く深く見る”フォーカス”レンズ
(1)ユーザーになりきる
(2)テコを効かせる
(3)ツボを押さえる
4 思考をジャンプさせる”ヒネリ”レンズ
(1)逆バリする
(2)特異点を探す
(3)アナロジーで考える
第4章 インサイトを生み出す「頭の使い方」を体験する
1 インサイトを構成する要素
2 インサイトを生み出す「頭の使い方」
(1)仮説のネタをつくるためにデータ収集
(2)シャドウボクシングで仮説を進化させる
(3)「アナロジー」、そして「ユーザーになりきる」
(4)競合優位をどこで獲得するのか
(5)顧客のロイヤリティを獲得する
(6)戦略案の全体像をまとめる
第5章 チーム力でインサイトを生み出す
1 異質の人材を組み合わせる
2 クリエイティビティを刺激する「雰囲気」と「ルール」