『日本に迫るネット革命の覇者 アップルとグーグル』   小川浩・林信行 著

アップルとグーグル 日本に迫るネット革命の覇者

アップルとグーグル 日本に迫るネット革命の覇者



【所感】
・自分にとっては、前回に続き2冊目のアップル本。読みやすい一冊。4時間くらいか。やっぱ、アップルとグーグルは凄いね。60年代とか70年代のソニーって、こんな感じだったのかね?
・梅田氏の「ウェブ進化論」を読んでから本書を読むと、よりわかりやすい。「ウェブ進化論」の続きというか、「ウェブ進化論」の事例集といった感じもあり。
・敢えて文句を言うなれば、アップルにせよ、グーグルにせよ、今日のこのポジションにたどり着けた経緯というか思考というか、分析して欲しかったとは思う。貴方の会社が、アップルやグーグルになるレシピ、みたいな感じとかで。まずは、社長さんの脳みそを交換しましょー、とかなるんだろうけど。


【アップルとグーグル】
・1章で共通項として指摘されているのは、社風とか風土的な事項が多くて、2章で相違点として指摘されているのは、事業ドメイン的な事が多い。そういう意味では、もし、目指す場所が同じであれば、一緒にそこを目指すのは、同じノリで補完的なドメインや機能をもつ両者だけに、合理的なコンビなのかもしれん。
・いやー、しかし、なにはともあれ、凄いね、この2社は。特に、ここ数年のアップルは凄い。グーグルも凄いんだけど、なんかアップルの方が物があるだけに、目立つというか目を引くというか。この2社、合併とかしたら、凄いことになるなぁ。本書内では、しない、って書いてあるけど。とはいえ、2000年頃に、マイクロソフトとヤフーって、同じような不動と思われるポジションに居たというか、そう思ってたことを思うと、アップルとグーグルも、盛者必衰の理には逆らえないのか。それとも、その理を覆すのが、第1章にある共通項なのか。はたまた、片方だけが、落ちていくのか。



【目次】

第1章 世界を変え続ける企業 アップルとグーグルの共通項
      世界を変え続ける企業
      アップルとグーグルの原動力
      アップルとグーグルの発想法
      アップルとグーグルの特異性
      アップルとグーグルの開発姿勢
      アップルとグーグルの改善
      アップルとグーグルの姿勢
      アップルとグーグルの革命
      アップルとグーグルの数知れない接点、共通点


第2章 アップルとグーグル 異なる戦略とビジネスモデル
      「有料」のアップルと「無料」のグーグル
      広告を出すアップルと広告を売るグーグル
      肉代にこだわるアップルと魂だけのグーグル
      アップルとグーグルのリーダーシップ
      異なるアプローチで世界を変えるアップルとグーグル
      蛇口を押さえるアップルと水道を整備するグーグル
      アップルのiPhoneとグーグルのGmail
      アップルとグーグルの模倣者とパートナー
      世界の企業地図を塗り替えるアップルとグーグル


第3章 アップルとグーグルの接近と日本にもたらす影響
      グーグルの革命がネット業界にもたらした激震
      日本でテクノロジーベンチャーが育たない理由
      iPhoneとグーグルアンドロイドが拓く巨大市場
      「シングルOS戦略」が生んだiPhoneの進化
      アップルとグーグルはどのように組んでいくのか?
      アップルとグーグルが導くネット家電市場の活性化
      姿を現した黒船、変革力を問われる日本
      デジタルコンテンツの流通革命の象徴