『米内光政』   阿川弘之 著

米内光政 (新潮文庫)

米内光政 (新潮文庫)



【所感】
・8時間くらいか。
「山本五十六」を読んだのがきっかけ。なので、たくさんある米内本でも阿川氏のを選択。なので、本書も米内光政に好意的な内容。流れ的には、次は阿川氏の「井上成美」かね。



【米内光政】
・大学の受験勉強で、総理大臣の名前と重要な意思決定とか事件とセットで、全部覚えたりしたけど、その中では影が薄い印象だった。が、本書のどこかにも記述があったんだけど、時の米内総理は、当時の重要な決定を、したくないんだけど止めるまではできなくて、というか難しくて、とにかく、できるだけ引き伸ばすことで、止めるチャンスを探してた的な説明があって、なるほど、と思った次第。
・米内に好意的な本書だけだと、太平洋戦争に纏わる日本史というか日本政治史を考えるに、その主人公である米内光政は欠くことができない印象。なのに、受験では、そーでもない。これって、何か優先順位のつけ方がオカシイのではない?
山本五十六も井上成美も、能力があったのはもちろんだけど、米内光政が上司だったから、輝きのある仕事ができたわけで、そういう意味で、上司と部下の組み合わせや相性の妙、と、そのタイミングに絶妙な何かを感じる。しかも、守旧派も大勢存在していた海軍で。