『沖縄の歴史と旅』 陳舜臣 著
- 作者: 陳舜臣
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2002/04
- メディア: 単行本
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【所感】
・これまた、沖縄に行く飛行機とホテルのプールサイドで読破。3時間くらい。
・沖縄には前から興味があったけど、歴史、特に戦前については、全く知らなかったので、戦前の歴史も書かれてる本を探してみた。意外と、沖縄の歴史本って、多くてビックリ。ちなみに、本書、前段はNHK人間講座、後段は歴史街道他で出してたものを再編集した一冊。
・最近、歴史物を読むと、ちょっとしたタイムスリップをしたような感覚に襲われる。もちろん、実際にタイムスリップしたことはない。本書の読後、もとい、読中から、当時の沖縄、琉球が目の前にあるような感覚。その感覚は、不快感ではなく、嬉しい驚きとか、本当に自分もそこにいるような現実感とか、そんな感じ。
・旅行に行くときに、その行き先の歴史を学ぶというのは、中々、面白い。今後も、続けたい読書法。
・東アジアの歴史は、とっつきにくて、今まで敬遠してたんだけど、ちょっと、これをきっかけに、東アジアという枠で、歴史を考えてみようかと考えるようになりました。
【沖縄の歴史】
・一言で言えば、波乱万丈というのか、激動というか、本土とは違うというか、凄く印象的。
・明治以前の琉球、明治以降の明確に日本の一部となってから敗戦までの沖縄、アメリカ統治時代の沖縄、返還後の沖縄、それぞれに別の国のような感覚、というか別の国だったわけで。特に、日本返還以降の沖縄と、明治以前の琉球は、全くの別物?国の成り立ちというか、経験というか、違うから当たり前ではある。好みで言うと、日本返還後の沖縄よりも、明治以前の琉球の方が、カッコよくて素敵な印象。
・世界史的に、琉球のような国との比較は興味深い。大国に囲まれ、バランスが重要な小国。国内資源が非常に限定的な小国。人口的には、どうなんだろう?県全体で150万人くらいというと、他の国だと、どの辺の規模かな、とか。
【目次】
琉球の歴史
1 伝説時代の琉球 − 東アジアの”交易人”
2 三山時代 − 多重外交のはじまり
3 琉球王国の興隆 − 交易立国への道
4 近世琉球への転換 − 日本と中国のはざまで
5 「沖縄県」の誕生 − 明治・琉球処分
6 今あらためて沖縄を考える沖縄におもう
もてなしの場
伊東忠太博士のこと
沖縄学の父・伊波普猷
グスクの話
柳田国男の『海上の道』
牧志公設市場と国際通り
豚料理と泡盛
亀甲墓と沖縄の宗教
聖地斎場御嶽と久高島
崇元寺と冊封使
首里城 海が見える丘
壺屋転々
二人の巨人 程順則と蔡温
柳宗悦の沖縄方言擁護論
石敢当 沖縄の祈り
万座毛
なつかしさの表現
石垣島 唐人墓と島人の心
糸満の謎 日本唯一の海洋漁労の民
宮古島 オトーリという宴
移民の島からハワイへ、中南米へ
戦場の県知事 島田叡さん