『続 企業参謀』 大前研一 著
- 作者: 大前研一
- 出版社/メーカー: 講談社
- 発売日: 1986/02/07
- メディア: 文庫
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【所感】
・5時間くらい。文庫本の割りには時間かかったけど、元は単行本なので、こんなもの?オリジナルは1977年だってさ。
・『企業参謀』を読んだんで、その流れで、手にした一冊。『企業参謀』を読んだのは、勝間さんがフレームワークが大切だよー、って言うんで、その流れ。
・はしがき、あとがきにあるように、企業参謀≒企業経営幹部に求められるべき「ものの考え方」を紹介してくれてる。抽象論の思考法という内容ではなく、続では、オイルショック後の低成長時代における産業や市場の見方、と、企業戦略の類型といった具体的なテーマをもって、その「ものの考え方」の例示を行ってくれてる。
・オリジナルは、1977年刊行らしいんだけど、いやはや、『企業参謀』同様に、古さを感じさせない凄さと哀しさが満載。大前氏の言う戦略的思考は、今でも言われることで、それをオイルショックの頃から語ってるその先見性とか普遍性は、見事。逆に、未だに市場環境の変化に対応できない日本企業の哀しさ。恐らく、オイルショックの頃の低成長加減とか市場環境の変化よりも、昨今の市場環境の変化の方が大きいだろうに・・・。そりゃ、対応できないよね。というか、30年以上も、日本企業は、何をやってきたんだろうか。あんなに偉そうにしてる大企業の偉い人達は、一体、何をしてきたんでしょうか?
・事例が経営系なので、社会人1年目とかで読むのが良いのかも。もちろん、馬鹿なオジサンが読むのもあり。あくまで、「ものの考え方」の紹介本、入門書、といった感じか。これ読んだだけで、できるようになるとは思わないけど、雰囲気は掴める。
【自分の力】
この手の本は、いくつか読んだし、会社でも、その方向でものを考えようと努力してるんだけど、いまいち、向上を実感しにくくて辛いところ。もちろん、向上度合いがゼロではないことは実感してる。時間的にも、少なく済むようになってきた気もする。でも、なんか、もっと、スコーン、とした感じが欲しいなぁ。受験勉強のときに、折々に感じた感覚なんだけどなぁ。みんな、どうやってんだろーね?
【目次】
第1章 戦略的に考えるということ
第2章 ”低成長”とは何か
戦略的思考家の条件
新しい経済環境の吟味
低成長の中身とその戦略的意味
戦略の質的転換のために
第3章 戦略的思考に基づいた企業戦略
相対的な力の変化
相手の追従を許さぬ3つの方法
1.KFSに基づく企業戦略
2.相対的優位性に基づく企業戦略
3.新機軸の展開に基づく企業戦略
第4章 戦略的計画の核心
(1)戦略的に意味のある計画は、目的地に達した場合、守り抜けるものでなくてはならない。
(2)いかなる勇者といえども、市場の構造変化を予知し、対処するために、
己の弱さを常に知り抜いていなければならない
(3)真の戦略家は、リスクを避けるのではなく、リスクを敢えてとる局面がなくてはならない
(4)最後に戦略に魂を吹く込むものは人であり、マネジメントのスタイルである