『テレビCM崩壊』 織田浩一監修 Joseph Jaffe著
テレビCM崩壊 マス広告の終焉と動き始めたマーケティング2.0
- 作者: Joseph Jaffe,織田浩一
- 出版社/メーカー: 翔泳社
- 発売日: 2006/07/22
- メディア: 単行本
- クリック: 39回
- この商品を含むブログ (76件) を見る
所感:
翻訳物が苦手だからか、何か、読みにくい。
目次からも推測できるけど、MBAとかで経営学勉強してる人が、5Forcesを使って業界の構造分析するときに、第1部の内容を図におこすと、それで宿題、OKな内容。メディアをコアにおくパターンと広告代理店をコアにおくパターンで2つ、昔と今で2つ、計4つ書ける計算。
しかし、独占って凄い。消費者の媒体接触を一手に引き受けていたテレビ。そして、広告代理店。
疑問:
広告主が、長年の競争により、顧客を細分化し、多種類の製品を市場化した結果、広告主がマス広告を必要としなくなってきた、というのが、印象的。
消費者も、多様化していく中でテレビ離れが進んできた、かつ、賢く(?)なって広告回避能力をもった、っと。
でも、ここには、2つの疑問がある。
ひとつは消費者が多様化した理由。これはまだ想像がつく。
今ひとつわからないのは、従来のテレビが放送してきたコンテンツはマスコンテンツであった。これが昨今、多様化した消費者には受けないという展開なのだけど、ハリウッド映画は、マス向けのコンテンツではないか。2次流通、3次流通と収益の多層性と世界展開という2つの新たな収益軸への拡大があったとはいえ、テレビとの比較において、多様化した消費者へマスコンテンツが全く刺さらないというわけではなさそう。もちろん、広告を我慢するか、料金を支払うか、の選択は、残るけど。
とすると、従来100あったマスコンテンツのニーズが、30くらいに減って、この30は、コンテンツレベルの高いハリウッドと、ライブ性が重要なスポーツが踏ん張っているのか。で、減った70は、多様性を反映した嗜好性の高い媒体・コンテンツへ流れたと、ということか?
結果、広告代理店とテレビメディアが、炭鉱夫になってしまうというお話。
で、広告代理店は、どうするのか?
で、広告主は、どうするのか?
でも、テレビはどうするんだろ?
<目次>
第1部 問題
1 マスメディアの終わり
2 テレビCMを蝕みつつあるものは?
3 マス広告の崩壊
4 悪循環
5 「境界」の終わり
6 パーフェクト・ストーム第2部 解決策
7 変貌する消費者を再考する
8 ブランディングを再考する
9 広告を再考する
10 広告代理店を再考する第3部 10の新しいアプローチ
11 インターネット
12 ゲーム
13 オンデマンド視聴
14 体験型マーケティング
15 長編コンテンツ
16 コミュニティ・マーケティング
17 消費者作成コンテンツ
18 検索
19 Mで始まるマーケティングツール
20 ブランデッド・エンターテイメント
関連リンク:
監修者ブログ「AdInnovator」