『マネー・ボール』   マイケル・ルイス 著

マネー・ボール (RHブックス・プラス)

マネー・ボール (RHブックス・プラス)


【所感】
・前から評判も聞いてたし、映画にもなってたから、どっかで読みたいと思ってた一冊。翻訳もテンポもよくて、一気に読破。
 
・(映画はまだ見てないけど)ブラピのイメージで主人公を読んでて、全然違和感なし。
 
・クリステンセンの言う”価値基準”を変えるのって、かくも大変なことなのね、という感じか。アスレチックスの小さなフロント組織であっても、一声10年くらいはかかってるわけで。
 
・アスレチックスのケースは、投資効率を求める球団オーナー、今までの球団経営に違和感を感じていた主人公のGMが改革体質の持ち主だった、そのGMを育てた前のGM、あたりで、人繰りとして、やや奇跡的な出会い、というか、ラッキーはあったか。出会うべくして出会った人たち、とでも言うところか。
  
・全ての発端になる趣味で野球データ分析をしていた人の存在とかは、アメリカの懐の深さというか、先進国の歴史というか、食うこと以外のために生きる人生、(趣味で)知的興奮をおっかけても食っていける経済力というか、感じる次第。食うこと以外にどんだけ時間が使えるか、って、先進国の定義として、どうだろう。
  
アメリカの野球業界のような閉塞的な業界って、日本だけ無く、世界中にあるのね、組織が加齢してくのって、普遍的なものなのね、っと。終身雇用と組織の加齢による硬直化って、関係無いのかも。いずれにせよ、歴史ある○○って、しばらくは、ネガティブな印象でみちゃうな。
   
・とりあえず、近いうちに、映画もみたい、強く思う。