『明日の広告 変化した消費者とコミュニケーションする方法』 佐藤尚之 著
明日の広告 変化した消費者とコミュニケーションする方法 (アスキー新書 045)
- 作者: 佐藤尚之
- 出版社/メーカー: アスキー
- 発売日: 2008/01/10
- メディア: 新書
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【所感】
・休み休みだったけど、5時間くらいっか。
・文体も読みやすくて、事例も多くって、なかなかグッド。
・第1章と第2章で、消費者とのコミュニケーションが変わってきた、というのが書いてある。これを理解するには、その頃を理解し難い若い人、というよりも、30代後半以降の人の方が実感度が高いかも。が、30代以降の人は、第3章以降の、で、どうするか、みたいなところが、実感沸かないのかも。
・広告というタイトルがあるけど、広告の本というよりは、消費者との付き合い方の本、とか、消費者が変わってきたので、その付き合い方について、悩んでて、試行錯誤してます、という本か。
・コミュニケーションについて考えるときに、また読みたい一冊。
【気になった≒良いなぁと思ったコンセプト】
・「伝えてもらいたがっている人」のことをリアルに想像する
・F1M1なんていう消費者はいない
・高校生≠モバイル
・I AISAS
・圧倒的に不利な二番手が一番手をひっくり返す
・クレバーな仕組みの上にフールなクリエイティブを載せる
・クリエイティブ・ジャンプ
・ネオ茶の間
・コミュニケーション・デザイン と コミュニケーション・デザイナー
・スラムダンクキャンペーンで学んだこと
初動に時間をかけることの大切さ
自分たちが「伝えたい相手」になってみること
商品は消費者のものであるという発想
相手が一番望んでいることをするという考え方
伝えたい相手にだけ伝えるというスタンス
相手を巻き込み参加してもらうことの大切さ
コミュニケーション・デザインをやりぬくことの大変さ
・消費者の心になんらかの価値変容をもたらさないものを広告とは呼ばない
・商品丸裸時代のクリエイティブ
認知に徹すること
よりプロモーショナルになること
ありのままの自分を出すこと
買ってくれた人をもてなすこと
買ってくれた人に参加してもらうこと
【目次】
はじめに 「なんだか小難しい時代になっちゃったな」とお嘆きの貴兄に
第1章 消費者へのラブレターの渡し方 〜 広告という名の「口説き」の構造
広告は消費者へのラブレター
ラブレターを普通に受け取ってくれていた時代は楽だった
いまやラブレターを受け取ってさえくれない
モテない人はどうやってラブレターを渡せばいいか
もっと相手をよく知り、しっかり手渡しする
ラブレターは渡したあとも大事
購入後にこそ、ブランド・イメージができる
軽いつきあいと重いつきあい
自己変革でモテを目指す
ラブレター職人で本当に満足してる?
第2章 広告はこんなにモテなくなった 〜 変化した消費者と広告の20年
広告がモテていた古き良き時代
CMという「部品」への疑問
インターネットの出現
消費者の逆襲としてのインターネット
ヨコでつながり、ボトムアップする
ネットとは、商品の真の姿を映し出す「ラーの鏡」
ネットの出現+情報洪水+成熟市場
疑い深い消費者の登場
もう消費者はお茶の間にじっとしていない
「友達・好きな人・信頼できる人」という強力なメディア
消費者の発信が世の中を変え始めた
広告は素人投稿ビデオに勝てるか
受け手から送り手へ。ターゲットからパートナーへ
消費者は変わった。広告も変わらないと!
第3章 変化した消費者を待ち伏せる7つの方法 〜 彼らと偶然を装って出会うために
気まぐれにメディアを渡り歩く消費者をどこで待ち伏せるか
(1)消費者のコンタクト・ポイントで待ち伏せる
(2)新しいメディアを創って待ち伏せる
(3)クチコミを利用して待ち伏せる
(4)CGMで待ち伏せる
(5)エンターテイメントの中で待ち伏せる
(6)検索結果で待ち伏せる
(7)メディアをニュートラルに考えてクロスに待ち伏せる
これらすべてを使ってコミュニケーション・デザインする
第4章 消費者をもっともっとよく見る 〜 コミュニケーション・デザインの初動
その人のことをきちんと知ろうと目を凝らし、耳を澄ます
消費者本位という視点
「伝えてもらいたがっている人」のことをリアルに想像する
あるクルマの話
初動で徹底的に消費者を分析すること
F1M1なんていう消費者はいない
高校生=モバイル?
買いたい人を作り出してしまう
第5章 とことん消費者本位に考える 〜 スラムダンク1億冊感謝キャンペーンより
スラムダンク1億冊感謝キャンペーン
それはこんなオリエンから始まった
星野仙一「阪神優勝感謝広告」との違い
「ありがとう」を伝える相手に目を凝らし、耳を澄ます
もうスラムダンクは井上さんのものではなく、彼らのものだ
キャンペーンは自然とメディア・ニュートラルになっていた
めちゃめちゃ閉じた新聞広告
めちゃめちゃ不親切なウェブサイト
めちゃめちゃ限定して告知したイベント
伝えたい相手をとことん理解した少人数が最後までやる
「広く伝えること」と「深く伝えること」
このキャンペーンから学んだこと
第6章 クリエイティブの重要性 〜 商品丸裸時代とネオ茶の間の出現
それは広告ではなく、インフォメーション
圧倒的に不利な二番手が一番手をひっくり返す
クレバーな仕組みの上にフールなクリエイティブを載せる
クリエイティブ・ジャンプの余地を残してデザインする
商品丸裸時代にイメージ広告は通じにくくなる
商品丸裸時代のクリエイティブ
コミュニケーション・デザインは、既存マスメディアをもう一度魅力的にする
ネットも動画の時代に入り、テレビのチカラは再認識される
お茶の間が消滅し、テレビのチカラが弱まった
新しいお茶の間「ネオ茶の間」の出現
ネオ茶の間により、テレビはまた人気者になる
ネオ茶の間では、CMもそんなにスキップされなくなる
若いクリエイターには大チャンスの時代
第7章 すべては消費者のために 〜 消費者本位なチームづくり
で、ど、どうすれば・・・?
ある営業さんの一枚のシート
仕事の進め方は「消費者の変化」に合わせて変化する
消費者本位に考えてチーム編成する
コミュニケーション・デザイナーを選ぶ方法
どんどん領域侵犯しよう
より長期的に消費者とつきあっていく
大切なことは「消費者本位」ただひとつ
企業のソリューションから消費者のソリューションへ
おしまいに 〜 楽しくエキサイティングな時代なのだ