『インターネット的』 糸井重里 著
- 作者: 糸井重里
- 出版社/メーカー: PHP研究所
- 発売日: 2001/07/14
- メディア: 新書
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2001年の本を今頃、読了。
【所感】
堺屋さんの知価社会とか、梅田さんのウェブ進化論とか、そんな感じの糸井さん流な一冊。読みやすい。
今、読んでもというか、この本に書いてある流れ、インターネット的に、世の中がどんどん近づいてる、というか、世の中がインターネット的にどんどんなってきていることが感じられるだけ、今、読む方が理解が深い。
【比較】
この本がどんくらい売れたとか話題になったとか調べてはいないのだけど、イメージとして、梅田さんの本ほどは話題になっていなかった印象あり。
ブログなんかで、事前に話題になってた事や、Web2.0の解説本的な捉えられ方が時流だった事や、この手の本を欲してた業界人(イノベーターやアーリーアダプター)との距離感などなど、梅田さんの方が、ウェブ進化論の方が、プロモーションが上手かったということか。もちろん、中身も良いというかフィット感が強かったんだろーけど。
逆に言うと、糸井さんのこの本は、早すぎたという事なのかもしれない。または、読んで欲しい人=たぶん、普通の人(マジョリティー)、には早すぎたのかもしれない。
【世界観】
インターネットを、技術やコミュニケーション手法で切る話は多いけれど、糸井さんは、その向こうの、その道具を使う人の行動や思考、価値観への影響を考えたわけで、その辺の発想が、凄いなぁ、と感じる次第。
表現は違うけど、堺屋さんの知価社会とか梅田さんのウェブ時代とかと似たような事を、あっち側を覗いたことがある糸井さんが、あっち側を覗いたことが無いような人に対して、あっち側の話をしてる、感じか。
基本線として、糸井さんの関心の強いクリエイティブという軸を中心に、彼の考えが進んでる。
<目次>
プロローグ なぜいま、インターネット的なのか
第1章 インターネット的 −「リンク・フラット・シェア」する生き方・考え方
1.インターネットと「インターネット的」2.インターネット的世界への手引き
第2章 インターネット的でどうなる?
アイディアこそが価値の中心
第3章 工業化社会からインターネット的社会へ
1.前インターネット的社会の価値観
「勢い=価値」でいいの?
情報エンターテイメントという「時間食い」の商品
市場の動きはヒマな人がつくる?2.「信頼と魂」のインターネット的時代
3.新しい時代のプライオリティ
第4章 インターネット的思考法
第5章 インターネット的表現法
第6章 インターネットの幻想
第7章 消費のクリエイティブを!
エピローグ 「インターネット的」時代のゆくえ