『だから、改革は成功する』 上山 信一 著
- 作者: 上山信一
- 出版社/メーカー: ランダムハウス講談社
- 発売日: 2005/10/29
- メディア: 単行本
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【著者】
1957年生まれ。
マッキンゼー出身。
専門は、企業再生・行政改革・地域再生。
【特徴】
改革全体を俯瞰的に解説。
改革の項目・キーワードを網羅。要素ごとの事例が少量多数。
印象として、コンサルタントとの営業用パンフレット。
読みやすいので、これから改革?くらいに思っている人向け入門書。
改革経験の無い実務家や改革推進者の座右の教科書としては、不満。
【目次】
はじめに
第1章 Design なぜその改革は成功しないのか
1.「プロジェクトX」は改革と呼べるのか
①プロジェクトマネジメントの欠如
②家族の負担
③リスクマネジメントへの疑問
④根拠なき精神主義2.改革はサイエンスだ
3.改革の本質はこれだ
①「改革」と「改善」は違う
②組織の体質そのものを変える
③組織の存在そのものの否定も考える4.問題点を洗い出す5つのポイント
①なぜ改革が必要か確認されていない
②間違ったテーマへの挑戦
③現場だけに問題を任せてしまっていないか
④“タテ割り”構造では解けない問題が多い
⑤自前主義の限界
第2章 Organize あの改革はこうして成功した
1.5つの成功事例に学ぶ
①同業者との結束 − 黒川温泉
②180度スタイルを変える − JSR
③タブーの排除 − JR九州
④地域コミュニティとの連携 − 江戸東京たてもの園
⑤外からの力の活用 − 三重県庁(北川知事)2.目の前の改革を見直す4つのポイント
①“悪さ加減”をあえて示す
②顧客の視点とトップの視点で課題を整理する
③捨てる前には成長の道筋を示す
④仕事の定義を転換する3.改革の心構え − 5つのポイント
①担い手に合わせた改革の中身にする
②「つくる改革」か「こわす改革」か
③「一発勝負型」か「プロトタイプ方式」か
④レベル1・2・3の進化の法則
⑤ドラマの演出と守旧派のあぶり出し4.改革の始め方と終わり方
企業の場合、長くて3年
プロジェクトの見直しは、2ヶ月ごと
基本単位は、2週間
第3章 Work 本物の改革はこうしてつくられる
1.ドリームチームを編成する
成功の条件 ①チームの人数 20以下。理想は10人以下。
成功の条件 ②メンバーの経歴 多彩。①40才以下、②女性、③現場育ち、④技術系多数
成功の条件 ③序列意識・権威主義の徹底排除
成功の条件 ④積極的に外に行く 他社の成功事例、外部でのMTG
成功の条件 ⑤権威者の意見や常識、マスコミを疑う
成功の条件 ⑥報酬をキチンと出す
成功の条件 ⑦チームづくり・運営が重要
成功の条件 ⑧テーマを具体的に
成功の条件 ⑨リーダーへの全権委譲
成功の条件 ⑩既成の権威に頼らない2.課題を分析し、整理する
①顧客の苦情と社員の本音を集める
②組織の健全度を測る
③チームで語り合う文化をつくる
④客観的視点からインタビューをする
⑤わかったことは逐次公表する3.解決策を考える
①選択肢を用意する
②プッシュ型かプル型か
③改革ツール導入の是非を考える4.改革の動きを組織全体で共有する
5.現場レベルの改善活動につなげる
6.コンサルタントの活用のしかた
7.改革ほど人を育てるものはない
第4章 Skill 本物の改革屋はこうしてつくられる
1.改革リーダーに求められる条件
必要条件 : ①好奇心・精神力
②コミュニケーション力
③謙虚さ
十分条件 : ①分析しまとめる能力
②チームマネジメント能力
③ひらめきとカリスマ性2.分析し、まとめる能力をみがく5つのポイント
3.チームを動かす5つのスキル
4.ひらめきとカリスマ性を会得する5つのスタイル
第5章 Will 自分自身を改革する
1.その改革に大義はあるのか2.自分を再確認する3つのポイント
① もともとその組織で自分は何をしたかったのかの再確認
② 組織に対して自分の時間とエネルギーを投資する覚悟
③ 個人としてやりたいことを改革プロジェクトに入れてしまう強かさ3.自分自身の成長を手に入れる方法
①「ジョブチェンジ」と「キャリアチェンジ」を考える
②キャリアデザインを考える3つのポイント
・得意技を伸ばす
・やりたい時にやりたいことをやる
・就職という概念を捨てる4.改革マインドの育て方
①いろいろな職種を経験する(マルチキャリア)
②いろいろな場所で暮らしてみる
③アートに親しむ
④複数の居場所をつくる
⑤女性と若者に期待