『ゼミナール経営学入門』 加護野忠男・伊丹敬之 著
- 作者: 伊丹敬之,加護野忠男
- 出版社/メーカー: 日本経済新聞社
- 発売日: 2003/02/01
- メディア: 単行本
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【所感】
・はしがきにもある通り、「生きた経営学の教科書」。雰囲気的には、大学の学部で履修する経営学の学生向け教科書という印象。なので、個別テーマの深堀というよりは、全体の体系化、各論の論点整理、と、広く浅くの内容。
・本書が他と違うなぁ、と興味深かったのは、第3部の矛盾と発展のマネジメント、というところ。この部分に言及してる本って、あんまりみないけど、この部分が、経営の面白いところ、かつ、経営学として難しいところ、と思うから。ここが、本書の初学者向け入門書として秀逸なところ。
・2003年の第3版を読んだのだけど、10年も経たないうちに、各論においては、古さを隠せないところはあるかな。第6章の国際化の戦略、とか、第21章のコーポレートガバナンス、とか。でも、初学者が最初に目にする一冊としては、第三部があるから、本書はまだ十分にいけてると思った次第。
【目次】
序 章 企業のマネジメントとは
1 企業とはどんな存在か
2 マネジメントとはどんな行為か
第1部 環境のマネジメント
第 1章 戦略とは何か
第 2章 競争のための差別化
第 3章 競争優位とビジネスシステム
第 4章 多角化と事業ポートフォリオ
第 5章 企業構造の再編成
第 6章 国際化の戦略
第 7章 資本構造のマネジメント
第 8章 雇用構造のマネジメント
第2部 組織のマネジメント
第 9章 組織と個人、経営の働きかけ
第10章 組織構造
第11章 インセンティブシステム
第12章 計画とコントロール:プロセスとシステム
第13章 経営理念と組織分化
第14章 リーダーシップ
第15章 人の配置、育成、選抜
第3部 矛盾と発展のマネジメント
第16章 矛盾、学習、心理的エネルギーのダイナミックス
第17章 パラダイム転換のマネジメント
第18章 企業成長のパラドックス
第19章 場のマネジメント
第4部 企業と経営者
第20章 企業という生き物、経営者の役割
第21章 コーポレートガバナンス
第3部 矛盾と発展のマネジメント
第16章 矛盾、学習、心理的エネルギーのダイナミックス
1 生まれてくる矛盾
2 矛盾と発展のマネジメント
3 学習のダイナミズム
4 心理的エネルギーのダイナミズム
5 学習とエネルギーの相互作用と矛盾のマネジメント第17章 パラダイム転換のマネジメント
1 バラダイム転換のむつかしさ
2 パラダイム転換のマネジメント:4つのステップ
3 パラダイム転換としての脱成熟化第18章 企業成長のパラドックス
1 失敗の効用
2 辺境の創造性
3 オーバーエクステンション
4 ゆれ動き
5 パラドックス・マネジメントの本質第19章 場のマネジメント
1 場の定義と機能
2 場の位置づけ、場のメカニズム
3 場のマネジメントとは
4 マネジメントのパラダイム転換